2022年「宣教地召命促進の日」を迎えて

2022年「宣教地召命促進の日」ポスター
2022年ポスター

 今年も教皇庁使徒聖ペトロ事業は12月の第1主日(12月4日)に「宣教地召命促進の日」を呼びかけます。教皇庁宣教事業の広報機関であるAgenzia Fides(http://www.fides.org/en/news/72956-VATICAN_Catholic_Church_Statistics_2022)によれば、2020年12月31日までの全世界の人口は76億人で、すべての大陸で人口が増加しています。同時に世界のカトリック人口は13億5961万2000人と前年度比1520万人程度増加しているのに対して、全世界の司祭総数は41万人に留まり、4千人あまり減少したそうです。とりわけ司祭の減少が大きかったのはヨーロッパ、アメリカ、オセアニアであり、アフリカとアジアでは増加しています。日本の教会の統計としては、2022年8月にカトリック中央協議会が発表した「カトリック教会現勢」によれば、全国の司祭総数は1209人ですが、年々減少していることがわかります。その内訳は、教区司祭が474人、修道会・宣教会司祭は735人ですがその半数以上が外国籍の司祭です。日本のカトリック教会は、まだまだ海外からの修道会・宣教会司祭によって支えられていることがわかります。教皇庁使徒聖ペトロ事業は、「地元の司祭・修道者の召命」が生まれるように祈りと犠牲を呼びかけます。わたしたち一人ひとりが心から、聖霊の招きに応えて「収穫のために働き手を送ってくださるように、収穫の主に」願うことが必要です(マタイ9・38)。

 今年のポスターには、四日市サレジオ志願院の皆さんが協力してくださいました。辻家直樹院長は次のように志願院の生活を紹介しておられます。

「四日市サレジオ志願院には、現在、司祭・修道士への召命の恵みを感じて集まった6名の中高生がいます。出身地は九州、関東、そして地元の三重県です。彼らはサレジオ会の家庭的な精神と喜びを大切にしながら共に歩んでいます。毎日のミサや祈り、分かち合いなどを通して信仰を育み、神様のみ旨を探し求めながらの生活です。日中は、海星中学高等学校に通って勉強に取り組み、放課後はスポーツを通して心身をともに鍛えます。また週末には奉仕作業に汗を流し、また子どもたちへの司牧活動などを通して自己の形成に努めます。卒業後は主に東京・調布にあるサレジオ・シニア志願院へと進み、大学に通いながら修練期への準備を進めていきます。多くの恩人方、いろんな教会の信者さん方の祈りや励ましに支えられながら、これからも感謝のうちに励んでまいります。」

辻家直樹院長より

 昨年、「宣教地召命促進の日」に寄せられた献金総額は7,568,200円で、ケニア、マダガスカル、オランダ領アンティルの各神学校に7,441,028円を送金させていただきました。皆さまのご協力に心より感謝申し上げます。日本を含む宣教地における地元の司祭・修道者の養成のため、祈りと献金にご協力いただきますよう何卒よろしくお願いいたします。

2022年11月1日
教皇庁使徒聖ペトロ事業 日本代表 門間 直輝