2024年「世界こども助け合いの日」を迎えるにあたって

「あなたはわたしのあいするこども」(マルコ1・11参照)

2024年ポスター

 今年も「世界こども助け合いの日」1月の最終日曜日(2024年は1月28日)を迎えます。毎年、多くの皆さまのご協力をいただき心から感謝申し上げます。カトリック系の学校、幼稚園、保育施設、認定こども園の生徒・児童の皆さま、保護者の皆さまからもご支援とご協力をありがとうございます。

 教皇庁児童宣教事業は今年(2023年)3月19日をもって創立180周年を迎えました。教皇フランシスコは10月1日に短い記念メッセージを発表し、その中で次のように話しておられます。

 「ナンシー司教のモンシニョール・シャルル・ドゥ・フォルビン・ジャンソンは、偉大な使徒的心をもった司牧者でしたが、1843年にこの事業を創立しました。フランス人宣教者たちからの手紙によって、中国では飢えや養育放棄のために、多くの子どもたちが死んでいることを知ったからです。このようにして、子どもたちの物質的のみならず霊的な救済への強い気配りが、司教の心のうちに芽生えたのでした。なぜなら、神の子であるイエスは、すべての人の救済のために死に、復活したからです。[…]いま、この記念の機会に、わたしたちはまさに司教の宣教的熱意から、第一の重要な教えを引き出すことができます。他者の救済に気を配るということです。」:(教皇フランシスコによる教皇庁児童宣教事業創立180周年記念メッセージ

 児童宣教事業は創立以来「他者の救済に気を配ること」は、おとなだけでなく小さな子どもや青少年にこそ可能であることを伝えてきました。お互いの存在に気を配り助け合うことのできる子ども、互いの声を聴くことができる子どもという視点は「子どもは子どものために祈り、子どもは子どもに福音宣教し、子どもは子どもを助ける」という当団体のモットーに表されており、その体験をいまなお、積極的に積み重ねています。今年の国内テーマは「あなたはわたしのあいするこども」(マルコ1・11参照)です。イエスが天の父から「あなたはわたしの愛する子」と呼ばれ、神の子として多くの人々に神の愛を伝えたように、子どもや青少年が互いの声を聴き合い、助け合うことができる世界を創っていくことができますように願っています。

 昨年(2022年)、皆さまから寄せられた献金総額は36,854,959円でした。今年(2023年)は、ガーナ、モロッコ、ナイジェリア、インドの各国に合計31,956,457円を援助させていただきました。世界中の子どもたちのいまを思いながら、皆さまのお祈りとご支援をよろしくお願いいたします。

2023年10月15日
教皇庁児童宣教事業 日本代表 門間 直輝