2023年「宣教地召命促進の日」を迎えて
―司祭・修道者の召命をお与えください!―
今年も教皇庁使徒聖ペトロ事業は12月の第1主日(12月3日)に「宣教地召命促進の日」を呼びかけます。日本の教会に、新しい司祭召命、地元の司祭と修道者の召命が豊かに与えられるよう祈りながら「宣教地召命促進の日」をお祝いいたしましょう。
使徒聖ペトロ事業のはじまりは1889年6月1日、長崎の使徒座代理区管理者を務めていたパリ外国宣教会のアルフォンス・クザン司教が、日本の神学校建設の資金を集めるため、母国フランスの女性信徒ジャンヌ・ビガー(Jeanne Bigard)とその母ステファニー(Stephanie)に協力を呼びかけたことが契機となっています。宣教地の司祭養成のために祈りと犠牲をささげ尽力するジャンヌ・ビガーらの活動は、1922年5月3日、教皇ピオ11世より正式に教皇庁の事業として認可されました。一人の女性信徒のはたらきが、宣教地における司祭・修道者の養成を支援する事業を立ち上げるきっかけになったことを心に留めたいと思います。使徒聖ペトロ事業は今なお、全世界の宣教国における司祭・修道者の養成のために貢献を続けています。また司祭志願者や修道志願者の養成だけでなく、司祭・修道者の生涯養成にも貢献しています。
今年のポスターには、東京カトリック神学院の皆さんが協力してくださいました。稲川圭三院長は次のように神学院の生活を紹介しておられます。
「東京カトリック神学院は、東京、大阪教会管区の11教区(札幌、仙台、さいたま、新潟、東京、横浜、名古屋、大阪、京都、広島、高松)の共立神学校です。現在18名の学生(予科生2名、哲学科生5名、神学科生11名)が居住し、共同生活と勉学を通して司祭への道を歩んでいます。来年からは福岡カトリック神学院の学生も、ここで一緒に学ぶことが決定しており、また、大阪・高松教区が一つになることなど、新しい動きがあります。司祭召命の歩みの上に、豊かな恵みがありますよう、皆さまのお祈りをお願いいたします。」
稲川圭三院長より
昨年(2022年)、「宣教地召命促進の日」に寄せられた献金総額は8,903,810円で、今年(2023年)は、マダガスカル、ペルー、オランダ領アンティルの各神学校に8,061,005円を送金させていただきました。皆さまのご協力に心より感謝申し上げます。日本を含む宣教地における地元の司祭・修道者の養成のため、祈りと献金にご協力いただきますよう何卒よろしくお願いいたします。
2023年10月15日
教皇庁使徒聖ペトロ事業 日本代表 門間 直輝